蝶を追いかけた少年時代の思い出

小学生の頃、僕は蝶の採集が趣味の父に連れられて、毎週末日本各地に出掛けていました。岐阜県は文字通り「ギフチョウ」が有名で、また3月下旬というかなり早い時期から見ることができるため、シーズンスタートを切るのはだいたい岐阜県でした。3月中旬、春がまだ本格的に到来していない山県で、日の光をさんさんと浴びている梅の花に多くの蝶が舞っているのもを見ました。おそらく「キタテハ」と「テングチョウ」。同行者たちは「蛾だ!」と逃げていましたが、羽の表が茶色の蝶は蛾だと思われるのはお約束ですね。かわいそうに。これらは成虫のまま越冬することで知られ、積雪もあり、氷点下があたりまえの山県の冬を乗り切ったすごい子たちなのです。山県は豊富な自然があります。僕はたまたま蝶のことを知っていたので、梅の花に釘付けになってしまいましたが、鳥、野草、魚など、さまざまな分野で山県ならではの発見ができるのだと思います。この一件で火が付き、久しぶりの蝶の図鑑を見返るのがとても楽しかったです。