たったひとつの架け橋

山県ベースでもたびたび登場するきれいな川。円原川。上流近くの河原に下りるには、道路からうっそうと草が茂った道を通らないといけません。雨降りのあとであれば、その道にも雨水が流れたりしますし、倒木なども横たわっていたり。そして、河原の直前には小さな沢があり、細い丸太3本を使った小さな橋が渡されています。河原へ下りるという「体験」を少しだけエモーショナルにする小さな冒険を与えてくれる橋。しっかりバランスを考えないと沢に落ちそうになるし、最近では丸太が痩せてきて揺れが大きくなってきています。人はスリルが大好きです。ドキドキするためにジェットコースターにも乗ります。自転車で手ばなし運転をしてみたりもします。ドキドキする=アドレナリンが分泌されるということ。ちょっと心許ない架け橋でアドレナリンを出して渡ってみます。この朽ちつつある橋は、訳知り顔の門番みたいに、河原での時間を豊かにするために来訪者を笑顔で迎えているような気がしてなりません。