石と個性

石拾いをしたことはありますか? 

マンガ「無能の人」で石拾いは有名ですが、SNSを見ていると、意外にも多くの方が石を河原で拾っているようです。先日、山県の河原でふと「たくさんの石が転がっているなあ」と当たり前のことが頭をよぎり、なぜだか石を観察してみたくなりました。

真っ白な石、黒い石、ごつごつとした石、丸い石、大きな石、小さな石。いろいろな石が目につきます。

ちょうどその頃、恐竜の小さなゴム人形を買い、それをどのように飾るかを考えていて、そうだ、ここで拾った石に恐竜を置いてみよう、と思い立ちました。選んだのは茶色の中に、ステージのような模様が入った10センチほどのもの。「無数」にある石の中から、「恐竜を飾る」という目的で選んだ運命の石。

その途端、何よりも大切なものに変わりました。

だって、なくしたら同じ物は手に入りません。岩から削られ、川の中で長い時間を掛けて磨かれて、辿り着いた唯一無二の個性。河原にどれだけ石があっても同じ物はないのです。たくさんの人で石探しをしたら、必ず違う石をそれぞれ拾ってきますよね。石との対話で、「個性の素晴らしさ」を身に染みて実感した早朝の山県。

自分を大切に毎日を歩いていく大切さ