山と短パン

人生は何が起こるかわからない。想定外の出来事に、日々悶絶する。それでも、起こったことを受け止めて、しっかり学習する。山県はいろんなことを教えてくれる。

遅刻は良くない

対人関係の基本である。そんなことは重々わかっている。待たされる人の気持ちはもちろん、待たす方も精神衛生上よろしくない。振り返れば、僕は遅刻をしてしまうことが多い。移動が多い生活だと、待ち合わせの時間までに、いくつかの行程を緻密に積み上げる。つまりそのいくつかの行程のひとつに問題が発生すると、なし崩し的に他に影響が出る。結果、遅刻してしまうのである。

先日、またも遅刻をしてしまった

そう、その事実は受け止めて、なぜ遅刻をしてしまったか、である。遅刻の理由、もしくは言い訳はさまざまで、台風で瀬戸大橋が通行止め、飛行機の機材の関係、新幹線の架線に布切れが・・。そのレパートリーに、加わった理由が。

すいません、ハチに刺されました


ここ数年、僕は短パンを好んではく。一度短パンをはいてしまうと、なかなか普通のズボンに戻れない。外で仕事をしている時に、ズボンがベタベタになる不快感は耐え難いものがある。その昔、女性のスカートは不公平だ、と文句を言ったこともある。決して、スカートをはきたいということではない。念のため。

その日も、山県でいつもどおり取材をしていた。美山漁協のおっちゃんの取材を終え、撮影のために、普段は行かない河原に降りようとした瞬間に、足に嫌な激痛が走った。その後の記憶はあまりないけれど、漁協のおっちゃんが、直ちにポイズンリムーバーなる小道具で、毒を吸い出し、周りにいた人の機転で近くの病院に向かい、事なきを得たのである。そして、病院の待合室で、前述の「すいません、ハチに刺されました」と、遅刻の言い訳の電話を掛けることになる。

遅刻は良くない。
これは対人関係の基本。

そしてもう一つ。
山に入る時は、短パンを履かない。
これも、基本である。

それでも山県が好き